野生下の馬は群れを成して生きています。
野生動物の群の形態には様々な種類がありますが、馬はハーレムという群れを形成します。
群れのリーダーとなるオスが一頭で、他は全てメスとその子供という群れであり、大体5〜20頭程の数であるのが一般的です。
この他に、オスだけの群れもあり、ハーレムのリーダーとなるオスは争い等により交代することがあります。
ハーレム
オス一頭とメス達の群れ
オス一頭と多数のメスの群れは、オスをリーダーとする群れであり、その他の順位は
- 子供を持つメス
- 高齢のメス
という順になっている。
子供を持つメスは子供を育てて行くために生き残る必要があるため、順位が高くなり、高齢のメスは多くの経験を積んでおり、危機察知能力が高い事から、高齢のメスに従う事で群れ全体の生存率が高まるため重宝されているものと考えられます。
この形態のハーレムは、オス一頭に対して平均でメスが5頭程となっていて、群れの規模が大きくなりメスの数が増えてくると、稀にオスが二頭以上ハーレムが形成されることもある。
その場合は最も強いオスが1位、次に他のオス、その後に子供のいるメス、そして高齢のメスという順の順位となる。
オスだけの群れ
オス一頭と多数のメスの群れだけでは、オスの総数が合わなくなってしまう。
そのため、他のオスはどうしているのかというと、群れを率いることの出来ない弱いオスだけで群れを成している。
オスだけの群れにいるオスたちは、他のハーレムを見つけるとメスをそそのかしていつでも自分のハーレムを気付こうと狙っている。
ハーレムのリーダーであるオスは、そんな他のオスたちにメスを奪われないように管理する能力も大切なのである。
へい彼女!俺についてこない?
あっちのオスの方が魅力的だわ!
あのオスについていきましょう♡
なんてことが馬の世界ではよく起こっているのです。
群れの習性
群れ全体の習性として、順位の順に水を飲み始めるといった行動や、糞を一か所に纏めてするといったものがある。
糞を一か所に纏めてする理由としては、馬のハーレムは水辺を中心として広い行動範囲圏でいくつかの群れのテリトリーが被っていることが多く、他の群れと行動範囲が同時間で被らないように位置を示す役割があるといった説が提唱されています。
馬の群れの特性を理解することで、実際に馬を飼育する時の馬の行動や飼育方法を考える糧とすることも出来るため、馬の行動学や馬の生態学を知ることが馬の仕事をしていく上で重要な要素の一つであると思います。
また、馬好きとしても馬の何気ない仕草や行動が、馬の群れとしての特性からきているものだと分かると、また馬に魅力を感じる一助となりますので、皆さんの馬知識を深める記事を今後も書いて、馬ライフの充実のお手伝いをしていきたいと思います。
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