皆さんは馬と星座の共通点をご存じでしょうか。
それは、どちらも上を見上げて、星を見て判別するということ。
星座は夜の空を見て、「この星とこの星を繋ぐとこんな形になるから、これは○○座だ」といった形で、星座を判断します。
対して馬は、額にある星(白斑)を見て、「ここにこんな星があるから、これは○○という馬だ」と個体識別を行えます。
古くから馬は体にある白斑や毛色、旋毛を用いて個体識別を行ってきました。
現代ではマイクロチップやDNAを使う事もありますが、一般で使われるのは古くからある識別方法も多いでしょう。
今回はそんな馬と天体を繋げて、馬に関する天体を紹介していこうと思います。
馬に関する星座
射手座
国際天文学連合によって制定されている88星座の中で、最も有名であろう馬に関する星座は射手座かと思われます。
半人半馬のケンタウルス族であるケイローンという賢者がモデルとなっているとされる星座です。
この記事を見ている方の中には射手座の人もいる事でしょう。
馬に関する最も有名な星座である事を誇ってほしい。
ケンタウルス座
先述の射手座とよく似ているが、こちらはケンタウルス族の別個体フォルスを由来としています。
文献によっては同じくケイローンをモデルにしているとするものもあったり、射手座の方は半人半蠍であったりするものもあります。
いっかくじゅう座
神話に登場する一角獣ユニコーンをモデルにしています。
現代では白馬に角の生えた姿で表される事が多く、その角は万能薬として知られており、薬の製造のために乱獲される話もよく目にしますね。
純潔を司り、処女にしか気を許さないとされているが、実は女装をして香水をふりかけた青年にも懐くという話があり、意外と節操のないやつだったりするのです。
文献を遡ると、バイコーンという二角獣の方が先に登場しているようで、バイコーンは邪悪な存在、ユニコーンは聖なる存在として描かれる事が多いです。
ペガスス座
ギリシャ神話に登場するペガサス(Pegasus)がモデルとなっている星座です。
ペガサスは海神ポセイドンと怪物メデューサの間に産まれた子どもであり、ポセイドンの子を身籠ったメデューサをペルセウスが討ち取った時にその傷から滴る血から産まれたとされています。
翼の生えた馬の姿をしており、基本的には白馬として描かれていることが多く、白馬の神聖性を感じられます。
ペガスス座のモデルとなったペガサスの父親であるポセイドンは馬を創造したとされ、馬の神としての側面も持っているのです。
ちなみに、角も翼も生えている馬としてアリコーンというものも存在します。
こうま座
88星座の中でみなみじゅうじ座の次に小さい星座であり、肉眼では判別が難しいくらい暗くとても小さいです。
日本ではかつて駒座と呼ばれていたこともあり、由来のはっきりしていない星座でもあります。
ぎょしゃ座
御者という言葉を聞いたことがある人はどれだけいるでしょうか。
馬や馬車を操る人のことです。
このぎょしゃ座は鍛冶屋の神であるへーパイナスと美の神アフロディーテとの間の子ども、エリクトニウスがモデルであるとされています。
エリクトニウスは足が不自由であり、自身を馬に縛り付けて落ちないようにして戦地に赴いたという逸話があることから御者に例えられています。
星座以外の 馬に関する天体
馬頭星雲
オリオン座にある暗黒星雲
オリオン座の三ツ星の東側にある星の27度ほど南に位置する星雲で、大きさは7光年程もある。
馬の頭の形に見えることから名付けられたものであり、美しい馬の頭の形をしているためぜひ馬好きは一度見てみることをお勧めする。
ヒッポカンプ
海王星の第14衛星であり、ギリシャ神話の半馬半魚の生物ヒポカンパスにちなんで命名されたもの。
海王星自体がギリシャ語ではポセイドンと呼ばれ、ギリシャ神話の神ポセイドンと同名である。
ポセイドンは女神デーメーテールにこの世で最も美しいものを贈ろうと思い、白波から白馬を創造して贈ったという逸話が残されており、そのポセイドン(海王星)にヒポカンプが衛星としてついているのは良いネーミングだと感じます。
夜空に輝く天体
一見、馬とは遠い存在のように感じますが、実はこんなにも馬に関する知識が潜んでいるのです。
馬好きのあなたも、お気に入りの馬天体を探してみてはいかがでしょうか。
あなたの一番好きな天体を教えてください。
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