日本では北は北海道から南は沖縄まで、全国各地で馬に関するお祭りが行われています。
有名なものから地方のマイナーなものまで様々ですが、その中でも「日本三大馬祭り」と呼ばれているものを紹介いたします。
岩手県~チャグチャグ馬コ~
岩手県の盛岡市などで毎年6月に行われる祭りで、農耕などで働く馬を労う目的で開催されている。
滝沢市の鬼越蒼前神社から盛岡市の盛岡八幡宮までの14キロメートルの道のりを独特な装飾で身を纏った馬達が練り歩く催事であり、馬具を派手に装飾し、その装飾が馬の歩行に合わせて揺れて、ぶつかる際に「チャグチャグ」と鳴ることから「チャグチャグ馬コ」と呼ばれている。
かつては南部馬という馬がこの地では栄えていたが、現在はすでに子孫が絶えており、今後は「チャグチャグ馬コ」のような馬事活動によって馬が後世に残っていくことを希う。
この祭事で馬に施される装飾の独特さはとても興味深く、音と合わせて一度は現地で見聞きしたいものです。
福島県~相馬野馬追~
福島県の相馬市を中心に行われている祭事で国の「重要無形民俗文化財」に指定されている。
元々は長らく7月に行われていたが、現代になると熱中症等による事故が多発するようになったため、人と馬の安全を考えて現在では5月末での開催に変更されている。
5月末の3日間で開催される行事であり、基本的には最終土曜日から始まる3日間であることが多い。
初日には「古式競馬」、2日目には甲冑を来た騎馬武者が跨る「甲冑競馬」や打ち上げられた花火から落ちてくる神旗を奪い合う「神旗争奪戦」、3日目には白鉢巻に白装束の人たちが荒駒を素手でとらえる「野馬懸」が行われる。
古くから残る伝統的な馬に関する習わしが多数行われていて、特に「野馬懸」で行われる、捕らえた馬を神前に奉納するという事が「絵馬」の元になっているといわれている。
宮崎県~御田祭~
宮崎県の無形民俗文化財にもなっている御田祭
宮崎県美郷町西郷田代で行われる催事であり、田代神社の彦火々出見命(ひこほほでみのみこと)の御霊を迎えて、豊作を祈願する目的で行われる。
祭事用の神田内を馬や牛が駆け回り、跳ね上げる泥をかぶることで無病息災のご利益を得ることができるとされている。
近年は観光客による場所の占領等が問題となっており、伝統的な行事を守るためにもマナーは守っての観覧を続けてほしいものである。
今回紹介したのは
・チャグチャグ馬コ
・相馬野馬追
・御田再祭
の3つでした。
もちろん日本国内にはこれら以外にも多くの馬に関するお祭りがありますので、あなたの地元で開催される馬のお祭りを探してみて、機会があれば見に行ってみてはいかがでしょうか。
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