馬を国獣に掲げている国

馬トリビア

【国獣】というものを聞いたことはありますでしょうか。

その国を象徴する生き物であり、各国毎に哺乳類だけでなく、爬虫類や鳥類、昆虫を国獣に定めている国もある。

今回の記事では、国獣に馬やウマ科の生物を掲げている国を紹介していきます。

国獣に馬を掲げている国一覧

ボツワナ

ボツワナは国獣にシマウマを指定しています。

ボツワナにとってシマウマは自然の一部として重要視されており、国獣としてのみならず、国章には2頭のシマウマが描かれています。

また、硬貨である1プラにもシマウマが彫られており、いかにボツワナがシマウマを大切にしているかがわかると思います。

カナダ

カナダは国獣にカナディアンホースを掲げています。

カナディアンホースはカナダで生産されている馬で、主に乗馬や馬車馬として活躍しています。

カナダは寒冷で土地のやせた地域が多いことから馬産には向かないとされていましたが、近年はサラブレッドの名種牡馬ノーザンダンサーの出現などにより馬の生産等でも大きな注目を集めています。

また、馬肉の生産でも有名であり、日本で使われている馬肉の多くはカナダ産となっています。

エチオピア

エチオピアはロバを国獣に定めています。

動力や運搬用として活躍していたロバに敬意を払っての選出でしょうが、現在はロバも他の動力等の出現により大きく数を減らしています。

馬と比べると粗食に耐え様々な環境に適応できることから、アフリカのように食料が豊富でなく、乾燥した地域でも活躍できる利点があることから、今後の再活躍に期待しています。

北朝鮮

意外な国が登場。北朝鮮が国獣に定めているのは千里馬(チョルリマ)

北朝鮮に伝わる伝説の名馬の事で、一瞬にして千里をかけるとされています。

社会主義建設を促進するスローガンとして千里馬運動というものもあります。

サウジアラビア

サウジアラビアの国獣はアラブ馬

もっとも古い品種の一つとされていて、非常に美しい兎頭をもつ品種です。

アラブ種発祥の地であるアラビアではアラブ種限定競走なども行われており、競馬、乗馬、エンデュランス、セラピーホースなど幅広い分野で活躍する品種です。

純血アラブはアジルと呼ばれ、数億円の価格で取引されることも珍しくありません。

スロベニア

スロベニアはリピッツァナー種の馬を国獣としています。

16世紀のオーストリアで成立した品種のリピッツァナーをスロベニア国内で多く生産、飼育しており、世界中のリピッツァナーの6分の1程がスロベニアにいます。

元々は高等馬術で非常に高い適性を占めた素晴らしい品種であり、馬術界で一世を風靡していた時代もあった。

現在はリピッツァ牧場という場所で主に生産と育成が行われていて、オリンピック競技で活躍する馬もいまだに輩出されている。

スウェーデン

スウェーデンは国獣としてダーラヘストというものを挙げている。

ダーラヘストとはダーラナ馬という意味の言葉であり、スウェーデンのダーラナ地方で作られている工芸品です。

馬の形をしていますが、実際の生物ではないものを国獣としている珍しい例となっています。

北欧神話でオーディンが跨るスレイプニルという馬をモデルにしたのではないかと言われていますが、ダーラヘストは地域や作り手によって姿形に差があり、8本足であったとされるスレイプニルには似つかないものが多いため真偽のほどは不明である。

スコットランド

スコットランドはユニコーンを国獣としていて、幻獣を国獣とする珍しいケースです。

世界各地に伝説の残るユニコーンですが、スコットランドでは王家の紋章獣としても使われていて、イギリス国内では多くの紋章にユニコーンが使われている例があります。

その他

ベネズエラ

ベネズエラの国旗には自由の象徴として白い馬が描かれています。

また、国旗の馬は2006年に向きが変更されていて右向きに走り後ろを振り返る絵から、左向きに走る馬になった。これは、「ベネズエラは決して後ろを振り返らない」という意志を示しての変更とのこと。

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